「登記事務のコンピュータ化」とは、不動産登記に関する手続きの効率化と適正化を目的として、登記の申請や管理にコンピュータシステムを活用する仕組みのことです。
この制度により、従来は書面で行っていた手続きが、インターネットを通じて電子的に処理できるようになりました。
💻 オンライン申請の対象と流れ
「登記・供託オンライン申請システム」を利用すれば、次のような手続きをオンラインで行うことができます。
- 不動産登記の申請(所有権移転など)
- 登記識別情報(登記済証に代わる情報)の失効の申出
- 登記識別情報に関する証明の申請 など
申請の流れは以下のとおりです:
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申請情報の作成法務省が提供する「申請用総合ソフト」を使って、申請情報を作成し、電子署名を付けて送信します。
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添付情報の作成・送信登記申請に必要な書類(PDFや画像ファイルなど)を添付し、申請情報とともに送信します。
なお、登記の申請をオンラインで行った場合、補正の指示や申請の取下げ、事前通知の対応などもオンラインで行うことになります。
⌚ システムの利用時間
オンライン申請システムの利用可能時間は、平日の月曜から金曜まで、8時30分から21時00分までです。
ただし、17時15分を過ぎて送信された申請については、翌営業日の受付扱いとなる点に注意が必要です。
🔔 登記識別情報の通知
登記識別情報の通知は、原則としてオンラインで交付されます。
ただし、申請人の希望があれば、従来通り書面での通知を受けることも可能です。
このように、登記事務のコンピュータ化は、登記手続の利便性を高めると同時に、電子化による迅速な処理や管理の効率化を実現する仕組みとなっています。