仮登記とは かりとうき

「仮登記」とは、不動産の権利変動を暫定的に登記簿に記載・記録することで、あとで行われる本登記のために、あらかじめ登記上の順位を確保しておくための登記です。

以下に、仮登記の主な特徴をいくつかご紹介します。

  • 登記順位の保全
    仮登記には、本登記をした際の「順位保全効」が認められています。つまり、仮登記をした後に改めて本登記をした場合に、その本登記について仮登記をした日に遡ってその時に本登記をしたのと同じような効果が生じます。
  • 登録免許税の節約
    仮登記の特徴の一つとして、本登記よりも登録免許税が安いということがあります。たとえば売買に基づく所有権移転本登記の登録免許税は、不動産の価額の1000分の20とされています。これに対して、所有権移転仮登記の登録免許税は、不動産の価額の1000分の10と半額になります。
  • 仮登記の種類

    仮登記には2種類あり、それぞれ「1号仮登記」「2号仮登記」と呼ばれています。

    1号仮登記
    登記すべき実体上の権利変動はすでに生じているものの、申請手続上の条件が満たされていない場合に行う仮登記です。
    2号仮登記
    現時点では登記の実体的要件である権利変動が生じていないものの、将来生じる権利変動の請求権を有する場合に、それを保全するために行う仮登記です。