「国土利用計画法(国土法)」とは、土地を無秩序に利用することを防ぎ、国土を総合的かつ計画的に活用するための法律です。
この法律では、土地の適正な利用を促すために、国や地方自治体が「土地利用の基本方針」や「土地取引の規制」を行う仕組みを整えています。
🌾 土地利用計画の策定
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国土利用計画(全国計画・都道府県計画・市町村計画)国・都道府県・市町村は、それぞれのレベルで土地利用に関する計画を策定し、住宅地・農地・工業地・自然保全区域などのバランスある利用を目指します。
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土地利用基本計画各都道府県は、その地域の実情に応じた土地利用の方針を「土地利用基本計画」として定めます。
⚖ 土地取引の規制
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規制区域制度(許可制)土地の投機的な売買や乱開発を防ぐため、指定された区域では、事前に知事の「許可」を受けなければ土地売買などができません。
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監視区域・注視区域制度(事前届出制)一定面積以上の土地取引については、売買前に都道府県知事への「事前届出」が必要となります。
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事後届出制(全国適用)すべての地域で、一定規模以上の土地取引を行った場合には、取引後に土地の利用目的などを「事後届出」することが義務付けられています。
国土法は、土地が乱開発や投機に利用されることを防ぎ、計画的な利用と公正な取引を推進するための重要な法律です。