債権・債務とは さいけん・さいむ

「債権」とは、相手に対して特定の行為(例:金銭の支払い・物の引き渡しなど)を請求できる権利のことをいいます。
たとえば、商品を購入した人が、売主に対して「商品を引き渡してほしいと請求する権利」が「債権」にあたります。

一方、「債務」とは、相手に対して特定の行為を行う義務のことです。
上の例でいえば、売主には「商品を引き渡す義務」、つまり「債務」があるということになります。

債権と債務は、契約や法律関係において頻繁に使われる基本的な考え方です。
たとえば、不動産の売買契約においては──

  • 買主は「売主に代金を支払う義務(債務)」を負い、
    「不動産を受け取る権利(債権)」を持ちます。
  • 売主は「不動産を引き渡す義務(債務)」を負い、
    「代金を受け取る権利(債権)」を持ちます。

このように、債権と債務は常に対で存在し、当事者の立場によって権利と義務が対応する形になります。