「切土(きりど)」とは、傾斜地などを平らに整えるために、地面を削って地盤面を低くする工事のことをいいます。切土は、元の地盤を削ったものなので、土質が均一で締まっており、比較的安定した地盤とされています。
一方、「盛土(もりど)」は、地面を高くするために新たに土を盛って造成する工事です。盛土では、元の地盤と盛った土の間に層の違いが生じるため、その境目が弱くなりやすく、地震や豪雨時などには滑動や沈下のリスクが高まることがあります。
また、切土と盛土が隣接している造成地では、その境界部分(切盛境界)が不安定になりやすく、特に注意が必要です。地盤の性質が異なる部分が接していることで、地盤の変化やひずみが起きやすく、地盤事故の発生リスクが高まるポイントとされています。