私道とは しどう

「私道」とは、個人や法人が所有する土地の一部を道路として使用しているものを指します。
私道は、公道と異なり私有地であるため、原則として所有者の許可がなければ通行することはできません。住宅地などで建物に接道させるために設けられる通路が代表的な例です。

私道の管理や維持は、基本的に所有者が行い、舗装や補修といった維持管理費用も所有者の負担となります。また、私道は私有財産であるため、以下のような扱いも可能です。

  • 使用の廃止や変更
  • 建物や工作物の設置
  • 他人への貸与や譲渡(所有権の移転)

私道は、単独で所有される場合もあれば、複数の所有者によって共有または持分を分けて所有される場合もあります。
共有の場合、道路の管理や利用にあたっては他の所有者との調整が必要となることがあります。たとえば、給排水管の設置などで私道を掘削する際には、他の共有者の同意が求められるケースもあります。

なお、私道であっても建築基準法上の道路に該当する場合には、公的に「道路」として認められたものになるため、廃止や変更には一定の制限が設けられ、所有者の判断だけで通行を制限したり道路の機能を妨げたりすることはできません。
たとえば、道路位置の指定を受けた位置指定道路などがこれに該当します。