重説とは じゅうせつ

「重説」とは、「重要事項説明」の略称で、不動産取引において契約を締結する前に、宅地建物取引業者(不動産会社)が購入者や借主などの取引相手方に対して行う説明手続きのことを指します。

重説は、宅地建物取引業法により義務付けられている制度であり、売買契約や賃貸借契約を結ぶ前に、契約内容や物件に関する重要な事項を、宅地建物取引士(宅建士)が書面を交付したうえで説明することが必要とされています。

説明の内容は、大きく次の2つに分けられます。

  • 物件に関する情報
    例:登記上の権利関係、都市計画や建築制限などの法令上の制限、ライフラインの整備状況 など
  • 取引条件に関する情報
    例:契約解除に関する事項、手付金や違約金、損害賠償の予定額など

近年では、パソコンやスマートフォンを通じて説明を受ける「IT重説(オンライン重要事項説明)」の導入が進み、利便性が高まっています。 IT重説はこれまで主に賃貸借契約で利用されていましたが、現在では売買契約でも活用の場が広がり、不動産取引の手続きも多様化しています。