「準共有」とは、所有権以外の財産権を複数人で共有している状態を指します。たとえば、地上権・抵当権・借地権・特許権・著作権などの財産権を、複数人で持ち合っている場合が該当します。
準共有は、法律上は「共有」と同様のルールが適用され、各人の権利の割合(持分)に応じて次のように扱われます。
- 保存行為(権利の維持):各人が単独で行うことができます。
- 管理行為(利用や収益に関する行為):共有者の過半数の同意が必要です。
- 変更行為(処分や形状の変更など):原則として共有者全員の同意が必要です。
準共有の例としては、たとえば、借地権付きの分譲マンションで各住戸の所有者が土地に対する借地権を共同で持っている場合、その借地権は準共有の状態です。
また、複数の金融機関が同じ不動産に抵当権を設定する際、それぞれが持分を持って共有しているようなケースも、準共有にあたります。