家を売りたいと思ったときに、まずはじめに何をすればいい?

出来るだけ高く売却したいのは誰でも一緒ですが、それでも家をすぐに現金化したいのか、それとも時間を掛けてもいいのか。その部分で売り方が大きく変わってきます。ですからまず、そこから決めていくのが良いでしょう。

すぐ現金化を望むのであれば買取業者に即金で買い取ってもらう方法があります。
時間をかけてよいのであれば、インターネットなどを通じて広く売出しをかける方法があります。

「買取」と「仲介」。売却方法の違いとメリット・デメリット

【買取】は、業者に買い取ってもらう方法です。

業者は不動産を転売する目的で買取しますから、当然、相場よりも安い値段で買い取ります。安く買い取って付加価値をつけて高く売却して利益を得るのが買取り業者のビジネスです。

では、逆にメリットはというと、現金化する時期も価格も明確で時間を掛けずに済むということと、売却した物件に何らかの欠陥があったとしても、買手はプロなので売主は責任をほとんどのケースで負わなくてすむことです。

「買取」イメージ
【買取】は、業者に物件を買い取ってもらう方法です。相場よりも安くなりますが速やかに現金化することができ、売却の手間も少なく済みます。

【仲介】は、基本的に一般の人を対象とした売却方法です。SUUMOなどの住宅情報サイトに物件を掲載してその反応を待ちます。

価格は相場より高めに出すことも可能です。ただし買主は高い物件には興味を示さないので(当然ですが)、時間を掛けても反応が無い状態が続くことが多く、結局、反応が出てくる相場程度に価格は落ち着くことになります。実は、売れる価格を決めるのは売主ではなく買主だということも知っておきましょう。
時間をかけながらじっくりと価格調整をして成約してゆくのが「仲介」の特徴です。

「仲介」のメリットとしては、「買取」と比べて時間はかかるが、相場に近い価格で成約できる可能性が高いということになります。
デメリットとしては、結局、価格をマーケット(相場)に委ねるため、現金化できる時期も価格も読めない点です。また物件になんらかの欠陥があると、買手は一般客であるため、責任を負わなくてはならない可能性も残ります。

「仲介」イメージ
【仲介】は、不動産業者と「媒介契約」を結び、その不動産業者に依頼して物件を市場に出し、買い手を見つける方法です。時間や手間はかかりますが、相場価格で売却できる可能性が高くなります。
媒介契約とは。何をしてくれる契約?

媒介契約とは、売主の所有する物件を売却するための活動を不動産業者に依頼することです。

不動産の売買は高額の取引ですから、物件に係わる様々な法的制限などを正しく買主に伝える必要があります。万一、間違った情報で買主に売却してしまったら、買主は大変な損失を被ることとなり、売主と買主で最悪の場合には裁判上で争う事にもなりかねません。
そこでプロである不動産業者と媒介契約を締結して、正しい情報に基づいて販売活動が行われるように依頼するのです。

買主がついた場合にも、売主と買主は直接やり取りすることはなく、価格交渉などの条件交渉は不動産業者が間に入って調整してくれます。
交渉が成立すれば、法令に基づいた売買契約書などを作成した上で売買契約を締結します。
そして、売主・買主に助言し、引渡し・残代金授受と登記手続きが完了するまでトラブルが起こらないように管理してくれます。

※ もっと詳しく:不動産用語集 - 媒介契約とは

「買取」イメージ
仲介(媒介契約)では、条件交渉等があった場合も、自分が直接やりとりをする必要はありません。

もちろんこうした売却に関する不動産業者の活動には「仲介手数料」が必要です。媒介契約に伴う仲介手数料は成功報酬と決まっていますから、売買契約が成立して初めて仲介手数料の支払い義務が発生することになります。
つまり、売却が出来なければ仲介手数料という費用はかからない、ということになるのです。