分かれとは わかれ

「分かれ」とは、物件の取引が成立した際の報酬形態(報酬の配分)をあらわす不動産業界の用語で、「売主/貸主側の手数料は元付業者が受領し、買主/借主側の手数料は客付け業者が受領する」ことを意味します。これは多くの場合、元付業者から客付け業者に対して提示される情報です。

💡売買物件の場合

契約が成立した際に不動産会社が受け取る報酬は法律により上限が定められていますが、売主と買主それぞれに異なる不動産会社が関与している取引では、売主と元付業者との契約内容によって、その取引に係る報酬の配分方法に幾つかのパターンができます。「分かれ」は、売主からの媒介報酬は元付業者が受け取り、買主からの媒介報酬は客付け業者が受け取るという最も一般的な形です。

たとえば、

  1. 売主から売却の依頼を受けて「媒介契約」を締結した不動産会社(元付)が、他社(客付け)に物件を紹介する際、その物件情報に「分かれ」と表示したとします。
  2. この物件が売買価格が2,000万円で成約した時、その媒介報酬の上限は、買主が66万円(+消費税)と、売主が66万円(+消費税)です。
  3. この物件は「分かれ」なので、買主を見つけてきた客付け業者は買主から66万円(+消費税)を上限、元付業者は売主から66万円(+消費税)を上限として、それぞれが受け取る形になります。